いちばん身近なITSとも言えるETCですが、2022/12/6に、ITSサービス高度化機構(ITS-TEA)というところから”ETC便覧 令和4年版”というのが発行されています。
それによると、主な道路会社において、全利用車両に対するETC利用台数は94%近くになっています。言いかえると、ほとんどの高速道路利用者はETCで料金を払っている、ということになりますね。
一方、ETC車載器のセットアップ件数は、ここ数年やや横ばい傾向ですが、それでも令和3年度で770万件弱におよんでいます。
ところで、このセットアップとはなんでしょう?
皆さんもETC車載器を買ったときや、ETC車載器付きのクルマを買ったときに、セットアップの書類にサインしているはずですし、その料金も払っているはずです。
ザックリ言ってしまえば、セットアップというのは、ETC車載器の登録です。
ETCは大雑把にいえば、
・車載器
・その通信相手の路側機(料金所にあるゲートと思えば大体いいです)
・課金等の管理をするしかけ
から成り立つシステムです。
セットアップの際には、車載器の身元を証明するため(セキュリティなんて言います)の処理と、その車載器が搭載されている車両に関する情報の登録が、”課金等を管理するしかけ”に対して行われます。
車両の大きさなどにより通行料金が違うので、搭載車両に応じた情報が必要なのです。
つまり、極端なことを言うと、普通乗用車につけてセットアップした車載器をはずして大型トラックに載せて使えば、通行料金が普通自動車のもので済む可能性があります。
実際には料金所ゲートのところでカメラによる認識をして、車載器のセットアップ情報と差異が無いかチェックしていますので、そうした悪事はばれるはずです。
そんなわけでセットアップが必要らしいことはわかりましたが、一体誰がやっているのでしょう?私たちが払ったセットアップ料金はどう使われているのでしょう?
もう少し、ETC便覧を見てみることします。
(つづく)