ITS-TEAとは

ITSサービス高度化機構(ITS-TEA)というのは、”有料道路自動料金収受システムを使用する料金徴収事務の取扱いに関する省令”に、「情報の安全確保の確実かつ効率的な実施を目的とする一般財団法人」として規定されている団体です。

実はもともとこの規定の団体は、財団法人道路システム高度化推進機構(ORSE)というものでした。それが、2014年に似たような業務をしている団体と合体してITS-TEAとなったのです。

ITS-TEAのサイトによると、このORSEはETC発足の時に、「自動車業界、電気通信業界、クレジット業界の関係者の総意をえて」設立された、とあります

ですが、いわば独占的に年間何十億円という売り上げを上げている団体です。ORSEが発足以降、業界との癒着だとか儲けすぎだとか天下り団体じゃないか、といった質問が国会でも何回かなされています。

例えば、平成21年5月8日の衆議院予算委員会では、馬淵澄夫議員がずいぶんあれこれと質問しています。

「ETCの設置は、国民負担をふやす一方で、ORSEにはクレジットカード会社あるいは車載器メーカーからお金が流れ込んでいるんですね。ETCが普及すればするほど、この天下り団体がもうかる仕組みになっている。だから、国交省が今回のETCに限定しているという理由には、これが一つあるんだということが考えられると思います。」

平成21年5月8日の衆議院予算委員

なんてこともおっしゃています。

しかしながら、これほどまでにETCが普及し、皆さんがその利便性を実感できるようになったからでしょうか、ここ数年はこうした議論もされていないようです。

ためしに、”ITS-TEA”で衆議院や参議院の記録を検索してみましたが、1件もヒットしませんでした。